2026.03.25
展示会用動画のCG制作事例 – 企業の技術力を訴求するプロモーション –
今回は、展示会用プロモーション動画のCG制作事例をご紹介します。
展示会は、企業の技術力やビジョンを直接アピールできる貴重な場です。ブースの前を通りかかった来場者の足を止め、自社の強みを印象づけるうえで、映像演出は大きな役割を担っています。なかでもCG動画は、製品の形状や動き、さらには企業の世界観までを自在に表現できる手段として、さまざまな業界で活用が進んでいます。
本記事では、展示会向けに制作したCG動画制作の事例と共に、展示会でCG動画を効果的に活用するためのポイントもご紹介します。展示会用のCG動画制作を検討されているご担当者様の参考になれば幸いです。
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目次
展示会用CG動画制作の概要
ご依頼主 – 建設用クレーンメーカー様 –
今回ご依頼いただいたのは、世界最大手級の建設用クレーンメーカー様です。日本初の油圧式トラッククレーンを開発して以来、業界のパイオニアとして世界のインフラ整備を支え続けています。以前にもAI事業PR映像用のプロダクトCG制作をお手伝いさせていただいており、今回が2度目のご依頼となりました。
ご依頼内容 – 海外展示会向け技術PR動画の制作 –
アメリカで開催される展示会で放映する、企業の技術力を訴求するプロモーション動画のCG制作をご依頼いただきました。企業パートナーの募集を目的とした展示会ブース向けの映像で、「未来の工事現場をテーマに、企業が実現したい技術を訴求する映像をつくりたい」というご要望をいただいています。
企業が実現を目指す先進技術を展示会の場でアピールするには、その技術の姿を具体的に”見せる”必要があります。今回はまさにそのための映像であり、CGだからこそ企業の技術ビジョンを効果的に表現できた案件です。デザインからCG制作、映像ディレクションまでを一括でご依頼いただきました。
CG動画制作のポイント – 企業の技術ビジョンをCGで視覚化 –
本案件の制作では、とくに以下の3点にこだわって制作しています。
- CADデータをベースにした精度の高いCGモデリング
- クレーンの動きを取り入れたCGアニメーション
- 近未来的な都市背景との組み合わせによるダイナミックなビジュアル表現
展示会ブースで放映される映像だからこそ、技術的な正確さだけでなく、短い時間で来場者の目を引くビジュアルのインパクトも重視しました。これらの方針を軸に、企業の技術ビジョンを直感的に伝えるCG映像に仕上げています。
展示会用CG動画 制作の流れ
ヒアリング・企画
まず、クライアント様から映像のテーマと、実現したい技術のコンセプトを共有いただくところからスタートしました。「未来の工事現場」をテーマに、企業が実現を目指す次世代クレーンの姿を映像で伝えたいというご要望をいただいています。
このヒアリング内容をもとに、映像の企画を設計。展示会ブースでループ再生される映像という特性上、まずはダイナミックなビジュアルで来場者の足を止めることが求められます。
そのうえで、足を止めてくれた来場者には、訴求したい技術ごとにCGと英語の解説を組み合わせて、技術力をしっかりアピールできる構成を企画しました。
それぞれの技術内容に合わせてそれぞれCG制作を行う方針を固め、映像全体の方向性をすり合わせました。
デザイン・ラフイメージの制作
ヒアリング内容をもとに、社内のデザイナーがラフイメージを制作しました。ビジュアル面の方向性は、企業カラーを前面に押し出した、近未来的でスタイリッシュな世界観。この方向性に沿って、背景には高架道路やビル群が立ち並ぶ近未来の都市をCGで構築し、まるで実際の工事現場のようなシーンを表現しています。
▼完成したキービジュアル

デザインの段階で映像全体のトーンを固めておくことで、後工程のCGモデリングや映像編集で方向性のブレが生じにくい進行が可能になりました。
CGモデリング・質感設定
デザイナーが制作したラフイメージと、クライアント様からご提供いただいたCADデータ。この2つをベースにCGモデリングに着手しました。ここにテクスチャ(質感)やカラーリングを施していきます。
企業のロゴやコーポレートカラーのブルーとホワイトが映像内でしっかり映えるよう、色の配分やマテリアル(素材感)の設定にこだわりました。テクスチャやカラーリングの工程は、CGの見た目の印象を大きく左右するため、クライアント様とイメージをすり合わせながら丁寧に進めました。
CGアニメーション
CGモデルが完成した後は、アニメーションの工程です。
本案件は、映像全編がCGで構成されているわけではなく、映像の要所にCG画像やCGアニメーションを組み込む形で制作しています。クレーンが動く様子は、CGとアニメーションを組み合わせ、クレーンの動きの細部にまでこだわっています。

また、技術の仕組みを図解的にCGで表現するパートも設けています。地中の構造やAIによる制御の流れなど、実写では見せることのできない情報をCGで可視化。目に見えないものを視覚的に伝えられるのは、CG制作ならではの強みです。


カメラワークにもダイナミックなアングルを取り入れ、クレーンの迫力を、映像全体で訴求する設計に。企業が思い描く技術の姿を、最大限のインパクトで来場者に届けることを意識しました。
展示会用CG動画の完成
完成した動画がこちらです。
企業カラーを基調とした近未来的な都市を背景に、コンセプトクレーンが稼働するシーンを描いたプロモーション映像に仕上がりました。展示会ブースでご好評をいただいたとお聞きしており、来場者の視線を引きつける映像としての役割を果たせたのではないかと考えています。
また、本映像の制作で手がけたCGのキービジュアルは、展示会ブースの壁面グラフィックやパンフレットのデザインとしても展開しております。一度制作したCG素材を映像だけでなく複数の媒体に転用できる点も、CG制作の大きなメリットのひとつです。
展示会でCG動画を活用する3つのメリットと成功のポイント
ここからは、展示会でCG動画を活用するのメリットと、成功のポイントについて一般的な観点からお伝えします。
1. 実物がなくてもブースで“体験”させられる
展示会では、製品の実物を展示するのがもっとも直接的なアピール方法でしょう。しかし、大型の産業機械や開発途中の製品など、物理的にブースへ持ち込むのが難しいケースは少なくありません。
CG動画であれば、製品の形状や動作、内部構造や使用シーンまで映像として自在に再現でき、実物がなくても来場者に具体的なイメージを届けることが可能です。
ここで大切なのは、「来場者に何を体感してもらいたいか」をあらかじめ明確にしておくこと。製品の全体像を俯瞰で見せたいのか、現場で稼働する臨場感を伝えたいのかによって、カメラアングルや背景の設計、アニメーションの有無は大きく変わります。CGは表現の自由度が高い分、目的を絞り込む工程が映像のクオリティを左右する重要なステップになるでしょう。
2. CGならではのインパクトで来場者の視線を引きやすい
展示会場では多くのブースが映像を流しています。そのなかで足を止めてもらうには、遠目でも目を引くインパクトが欠かせません。CGは、現実では撮影できないアングルや空間演出、製品を際立たせるライティングなど表現の幅が広く、実写では難しい「理想のビジュアル」をそのまま形にできます。製品の見た目だけでは違いを伝えにくい製造業やインフラ業界では、CGの表現力がブースの印象を大きく変える可能性があるでしょう。
ただし、エフェクトや演出を盛り込みすぎると、来場者の印象に残るのは映像の迫力だけで、「どの企業の、何の技術なのか」が伝わらないという事態になりかねません。企業カラーやブランドのトーンを映像全体の軸に据え、「何を伝えたいのか」が一目で分かる設計にすることが大切です。
3. CG素材を映像以外の媒体にも展開できる
CG制作のメリットは、映像だけにとどまりません。制作したCGデータは、展示会ブースの壁面グラフィックやパンフレット、Webサイトのビジュアルなど、さまざまな媒体にそのまま転用できます。映像・印刷物・ブース装飾のビジュアルがすべて同じCG素材から展開されるため、展示会全体のトーンに統一感が生まれ、企業のブランドイメージがより強く印象に残るでしょう。媒体ごとにゼロから素材を用意する場合と比べて、制作コストや進行の手間を抑えやすい点もメリットです。
映像制作の段階から「このCG素材をほかにどう使うか」を視野に入れておくと、効率よくビジュアルを展開できます。たとえば、壁面グラフィック用に高解像度の静止画を書き出す工程を最初から組み込んでおけば、あとから個別に対応するよりもクオリティ・コストの両面で有利です。CG動画の制作を検討する際は、映像以外の展開先もあわせて整理しておくとよいでしょう。
展示会用CG動画制作まとめ
今回は、建設用クレーンメーカー様よりご依頼いただいた、展示会用プロモーション動画のCG制作事例をご紹介しました。企業が構想する未来のクレーンをCGで表現し、企業カラーを活かしたダイナミックな映像に仕上げた事例です。
展示会用のCG動画制作では、CGモデリングの精度やテクスチャの作り込みはもちろん、それをどう動かし、どう見せるかというアニメーションや演出の設計が映像の完成度を大きく左右します。技術力を伝える映像だからこそ、CGのクオリティが企業の印象に直結するポイントです。
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