2026.05.19
CG制作の外注方法|費用相場・依頼の流れ・選び方を解説
CG制作には高度な専門知識と設備が必要なため、基本的にはプロへ外注することになります。しかし、はじめてCG制作を外注する場合、どこに依頼すればいいのか、費用はどれくらいかかるのか、見当もつかず困ってしまうでしょう。
そこで今回は、CG制作会社の視点から、依頼先の選び方や費用相場について、詳しく解説します。依頼する際に準備すべきことや、依頼から完成までの流れも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
CG制作の外注先は3パターン
CG制作の外注先は、主に次の3パターンに大別されます。
| 比較項目 | CG制作会社 | 映像制作会社 | フリーランス |
|---|---|---|---|
| CG技術力 | ◎ | △〜◯ | 個人差が大きい (△〜◯) |
| ワンストップ対応 | ◯ | ◎ | △ |
| コスト | 中〜高 | 中〜高 | 低〜中 |
| 大規模案件 | ◎ | ◎ | △ |
| 向いているケース | CG中心の案件 | 実写×CG・映像全体 | 小規模・単発 |
依頼先ごとのメリット・デメリットについて、さらに詳しく見ていきましょう。
CG制作会社
CG制作を専門とする会社は、3DCGやプロダクトCG、3DGSなど、CG表現に特化した高い技術力を持っていることが特徴です。
3DGS(3D Gaussian Splatting)
複数の画像から空間を解析し、位置・大きさ・向き・透明度などの情報を持つ楕円球状の3Dガウス(Gaussian)と呼ばれる点の分布として3D表現を生成する技術。従来の3DCGやフォトグラメトリと比べて、視覚的なリアリティを追求できるため、バーチャルツアー動画の制作などに活用されている。
品質・納期管理の体制が整っており、安定した仕上がりが期待できる点は、大きなメリットといえるでしょう。企画からCG制作、納品まで一貫して任せることも可能で、大規模・複雑な案件にも対応してもらえます。
一方、フリーランスと比べてコストが高くなりやすいことは事実です。また、実写を含む映像を制作したい場合は、撮影まで対応してもらえるか確認しなければなりません。CGにのみ特化している制作会社は、ロケ撮影などに対応していないこともあります。
映像制作会社
映像制作全般を手がける会社が、CG制作に対応していることもあります。企画・撮影・編集・CG制作までワンストップで依頼できるため、実写とCGを組み合わせた映像を制作したい場合にはおすすめの選択肢です。
ただし、CG専業ではない映像制作会社の場合、高度な表現が得意でない可能性もあります。依頼する前に、CG技術が求める水準に達しているか確認しておきましょう。
フリーランス・クラウドソーシング
クラウドソーシングサービスやSNSを通じて、個人のCGクリエイターに依頼することも可能です。制作会社と比べてコストを抑えやすく、さまざまな希望に対して柔軟に対応してもらえる点は、フリーランスに依頼する際ならではのメリットといえます。また、クリエイターと直接やり取りできるため、スピード感があることもポイントです。
一方、スキルは個人ごとにばらつきがあり、品質管理には難があります。途中で連絡が取れなくなるリスクや、契約・権利関係の管理について、自社対応しなければならない点もデメリットといえるでしょう。また、個人へ依頼する特性上、大規模案件を任せることも現実的ではありません。
CG制作の外注費用相場
CG制作の外注費用は、静止画(CG画像)か動画(CG映像)かによって大きく異なります。
CG画像の場合、モデリングの複雑さや質感の精度、解像度などによって変動しますが、1製品・1アングルあたり7万円〜15万円程度が相場です。ただし、広告に用いる高品質CGや、高級不動産パースなどは、1点あたり20万円〜程度かかります。
一方、CG動画の外注費用は、1分あたり60〜120万円程度が相場です。企画・BGM・編集込みのプロモーション用動画なら100万円前後、CMや展示会用の高品質動画なら120万円〜を見込んでおきましょう。希望する尺やクオリティ、構成の複雑さによっては、数百万円の見積もりになるケースもあります。
関連記事:CG制作の費用相場|料金を左右するポイントと内訳を徹底解説
外注先を選ぶポイント

ここまで紹介した点をふまえると、CG制作の外注先を選ぶポイントとしては、次の3つが挙げられます。
- 制作実績の豊富さ
- 料金体系
- CG以外の映像制作力(企画・撮影・編集)
それぞれ詳しく見ていきましょう。
制作実績の豊富さ
CG制作には、3Dモデリング・テクスチャ・ライティング・レンダリングなど、高度な専門技術が求められます。技術力が不十分な外注先に依頼してしまうと、質感やライティングの表現が粗く、リアリティに欠ける仕上がりになってしまう可能性もあるため注意しなければなりません。
こうしたリスクを避けるためにも、外注先を選ぶ際は、必ずポートフォリオや制作実績を確認しましょう。実績の量と質を見ることで、その会社・クリエイターの技術力を見極められます。
また、自社が依頼したいジャンルの実績があるかどうかも重要です。一口にCG制作といっても、プロダクトCGやキャラクターCGなどのジャンルによって、求められる技術には差があります。依頼内容に近い実績が豊富なら、それだけ安心して依頼できるでしょう。

料金体系
技術力と同じくらい、料金体系の透明性も大切な選定基準です。依頼後のトラブルを防ぐためにも、見積書の内訳が明確で、追加費用の発生条件を事前に説明してくれる依頼先を選びましょう。
一方、初期見積もりが安いことだけを理由に依頼先を決めると、修正のたびに追加費用が発生したり、納品データの二次利用に対して別途費用を請求されたりする可能性があります。結果として、当初の想定を大きく上回るコストになってしまうことも珍しくないため、追加費用の有無には注意してください。
CG以外の映像制作力(企画・撮影・編集)
CG動画を制作したい場合は、CG以外の映像制作力もチェックしましょう。
たとえば企画・シナリオ・ナレーション・BGM・編集といった動画制作工程に、まとめて対応できる会社に依頼すれば、複数社に分けて依頼する手間やコミュニケーションコストを削減できます。
また、実写映像とCGを組み合わせた動画を制作したい場合は、実写撮影にも対応しているかや、クロマキー合成に対応しているかなども確認してみてください。
クロマキー合成
実写撮影した人物などの後ろに、CG映像などを背景としてはめこむ技術。これにより、実写とCGをシームレスに組み合わせた映像が作れる。
CG制作を依頼する流れ
CG制作を外注する際の流れは、おおむね次のとおりです。
- 依頼内容をまとめる
- 問い合わせ・見積もりを依頼する
- 打ち合わせ・要件の擦り合わせ
- 企画・絵コンテの確認
- CG制作
- フィードバック・修正・納品
各ステップの内容を、依頼主側が準備すべきこととあわせて見ていきましょう。

関連記事:CG動画の制作フローを解説!押さえておきたいポイントからCG映像制作事例まで紹介
1.依頼内容をまとめる
まずはCG制作会社などへ問い合わせるために、依頼内容を整理します。とくに重要なポイントは以下のとおりです。
- 制作物の種類:静止画か動画か、3Dモデル単体かなど
- CGの用途・掲載媒体:Web・カタログ・展示会・CMなどによって、必要な品質レベルが左右される
- 尺・カット数・サイズ:動画の場合は秒数、静止画の場合はアングル数
- 納期・予算
- 参考資料:CADデータ・設計図があると、コストを抑えやすい。完成イメージ・競合事例などもあれば共有
これらの情報を整理しないまま問い合わせると、見積もりに時間がかかったり、認識のズレが生じやすくなったりするため注意してください。
2.問い合わせ・見積もりを依頼する
依頼内容が整理できたら、CG制作会社などへ問い合わせて見積もりを依頼します。このとき、1社だけでは費用の妥当性を判断しにくいため、2〜3社に相見積もりを取るのもおすすめです。
見積もりを受け取ったら、金額だけでなく、以下の点も加味して依頼先を決めましょう。
- 修正回数の上限
- 追加費用が発生する条件(仕様変更・修正超過・素材費など)
- 納品データの権利帰属
不明点があれば制作会社の担当者に質問してみてください。丁寧に対応してくれるかどうかも、依頼先を見極める判断材料の一つです。
3.打ち合わせ・要件の擦り合わせ
依頼先が決まったら、制作内容の詳細を詰めていきます。打ち合わせで決めるべき要素は次のとおりです。
- 制作物のイメージ・世界観
- 対象物のアングル
- 納品形式・解像度・ファイル形式
- スケジュールの確認(工程ごとの期日など)
また、この段階で、自社内の承認フローも明確にしておきましょう。誰が最終判断するかが決まっていないと、先の工程に進んでから修正ニーズが生じて、スケジュールが遅れたり、修正費用が必要になったりしやすいためです。
4.企画・絵コンテの確認
打ち合わせをもとに、制作会社が企画・絵コンテを作成します。絵コンテとは、映像の流れやカメラアングル、各シーンの構成・イメージを、図や文章で表したものです。
CG制作は絵コンテに沿って進められるため、完成後に「イメージと違った」という事態にならないよう、方向性のズレがないかしっかり確認してください。このフェーズなら、方向性を変更しても、比較的簡単に修正できます。
5.CG制作
企画・絵コンテが確定したら、いよいよCG制作のスタートです。どのような流れでCGが作られるのか、全体像も把握しておきましょう。
| モデリング | 設計図やCADデータをもとに、対象物を立体的に形成する作業 |
| テクスチャ・ライティング | 素材感や光を表現する工程 |
| リギング(動画制作の場合) | モデルを動かすための骨格やコントローラーを仕込む工程 |
| アニメーション(動画制作の場合) | リギング済みのモデルを動かす工程 |
| レンダリング | 作成したCGデータを、動画や静止画のデータ形式に変換・出力する工程 |
| レタッチ | レンダリングした素材の色味・明るさ・質感を調整する工程 |
| コンポジット | レンダリングした素材を、一本の映像に仕上げる工程 |
関連記事:3D動画の作り方【企業向け】3Dアニメーションの種類や映像制作との違いも解説
作業そのものはCG制作会社が対応しますが、それぞれの工程ごとに、方向性の確認を求められることがあります。前述したとおり、前の工程に戻っての修正はスケジュール遅延・追加費用の原因になりうるため、違和感がある場合は早めに伝えるようにしましょう。
6.フィードバック・修正・納品
最終的なコンテンツを確認し、気になる点があれば伝え、修正してもらいます。フィードバックを伝える際は、「なんとなく違う」といった曖昧な表現はなるべく避け、具体的に伝えることが大切です。修正内容が明確なほど、制作会社側も意図を汲み取りやすく、スムーズに対応してもらえます。
その後、データを納品してもらったら、ファイルの形式・解像度が事前の取り決めどおりか、必要なデータが一式揃っているかも確認しましょう。
CG制作の外注でよくある質問
それでは最後に、CG制作の外注でよくある質問と、その答えを紹介します。
CADデータや3Dデータがなくても依頼できる?
CADデータや3Dデータがなくても、CG制作は依頼可能です。
製品の実物や写真、カタログ、手書きのスケッチなどがあれば、モデリングしてもらえます。手元にある資料からモデリングが可能か、CG制作会社に問い合わせてみてください。
なお、CADデータがあるとモデリング工数を減らせるため、費用・納期を削減しやすいことも事実です。
CG制作の途中で仕様変更はできる?
仕様変更自体は可能なものの、工程・状況によっては、追加費用や納期延長が発生する可能性があります。
とくに、モデリング完了後に形状を変更するケースや、アニメーション完了後にアングル・動画構成を変更するケースなど、作業そのものをやり直す必要がある場合は、追加費用が発生する可能性が高いです。
後の工程に進むほど、費用・納期への影響が大きくなるため、仕様を変更したい場合はできるだけ早いタイミングで相談するようにしましょう。
納品データの形式は指定できる?
事前に希望の形式を伝えれば、指定したフォーマットでの納品に対応してもらえます。一般的な形式は次のとおりです。
- 画像:jpg、tiff、png、psd
- 映像:連番(png、tga、tiff)、mp4、mov、gif
CGの用途によって適切な形式が異なりますが、どれを選べばいいかわからない場合は、制作会社に相談してみてください。
まとめ
CG制作の外注先はCG制作会社・映像制作会社・フリーランスの3パターンに大別され、それぞれ費用相場やメリット・デメリットは異なります。
いずれの外注先を選ぶ場合も、技術力や実績の豊富さはもちろん、料金体系やCG以外の対応範囲まで考慮し、自社のニーズに応えてもらえるか確認することが大切です。
もし、外注先選びに迷っている場合は、ぜひ一度CG MAKERSへご相談ください。当社は2DCG・3DCGのいずれにも精通しており、3Dグラフィックやデジタルアーカイブ、バーチャルツアーの制作も可能です。
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