2026.05.28
背景CG制作事例|CG×実写×グラフィックで魅せるブランディングムービー
今回は、背景CGを活用した採用ブランディングムービーの制作事例をご紹介します。
背景CGとは、映像の空間や環境をコンピューターグラフィックスで制作する手法です。実写では再現できない架空の空間や抽象的な世界観を自在に設計できるため、企業のビジョンやブランドコンセプトを映像で表現したい場合に有効な選択肢とされています。
本記事では、CGMAKERSを運営する、株式会社ジェー・ピー・シーの採用サイト用ブランディングムービーの制作事例をもとに、背景CGを活用した動画制作のポイントをご紹介します。
「背景CGを使った動画制作に興味がある」「自社の世界観を映像で表現したい」とお考えのご担当者様のご参考になれば幸いです。
背景CGを活用した動画制作の概要
ご依頼主 – CGMAKERSを運営する株式会社ジェー・ピー・シー –
今回の制作は、CGMAKERSを運営する弊社株式会社ジェー・ピー・シーが採用サイト掲載を目的として制作した自社案件です。
企画から撮影、CG・映像・グラフィック制作までワンストップで手がける同社が、自社の強みをフルに活かして制作したブランディングムービーです。
背景CGを活用した動画制作内容 – 採用サイト掲載用のブランディングムービー制作 –
採用サイトへの動画掲載が決まっていたものの、「どのような動画にするか」は当初未定でした。せっかく制作するなら、見た人が「この会社で働きたい」と感じられるブランディングムービーを作ろうという方針のもと、企画から映像完成まで一気通貫で制作しました。
求職者への訴求だけでなく、社員自身が「JPCの仕事っていいよな」と感じられるインナーブランディングも目的のひとつとして掲げました。
背景CG制作のポイント – 背景CGと実写・グラフィックを融合させた世界観の表現 –
今回の映像は、背景CGによる空間設計・3Dオブジェクト・モーションと、2Dグラフィック、実写撮影素材を組み合わせた構成です。「背景CGが実写やグラフィックの中で浮きすぎないこと」を意識しながら、統一されたテクスチャの適用やフレームレート調整など、細部まで丁寧に設計しました。
制作で意識したポイントは以下の2点です。
- 背景CGと実写・グラフィックの自然な融合
- 物理演算を活かしたアニメーション演出
背景CGを活用した動画制作の流れ
企画・コンセプト設計
まず、プロジェクトメンバー全員でのアイデア出しからスタートしました。営業・コピーライター・グラフィック・編集と、各担当が一堂に集まり、メインコピーの案を持ち寄って意見を出し合いました。
候補となったキャッチコピーは社内投票で絞り込み、「画とコトバ」を起点に、クリエイティブの領域を広げ続けてきたJPCの軌跡への誇りを込めた「これぜーんぶ我々のフィールド」というメインコピーが決まりました。
メインコピーが決まった後は、構成フェーズへ移行。各メンバーが参考映像を持ち寄りながら自由に案を出し合い、ブラッシュアップを重ねて映像の全体像を設計しました。
絵コンテ・グラフィック方向性の確定
構成が固まった後は、映像全体の絵コンテとグラフィックの方向性を決定します。グラフィックデザイナーには「明確な完成図」ではなく「イメージ」を提供してもらい、そこからCG制作側がデザインを発展させていく形で進行しました。
3DCGモデリング・アニメーション制作
絵コンテ・グラフィック方向性が確定したら、背景CGのモデリングとアニメーション制作に入ります。
今回は特定の製品を見せるCGではなく、紙飛行機や宝石モチーフなど、世界観やコンセプトを体現する抽象的なオブジェクトを中心にモデリング。Cinema4Dでモデリング・アニメーションを作成し、After Effectsでアニメーションの調整を行いました。
背景CGの部分については、絵コンテをベースにしながらも、ツール上で実際に配置・確認しながら細部を調整しています。たとえば、テキストグラフィックと∞型オブジェクトが重なって見づらくなる場面では、○型を複数ずらして配置し、上から見た際に∞型に見えるよう工夫するなど、コンセプトを崩さない範囲でデザインを最適化しました。

また、宝石モチーフのオブジェクトに物理演算を適用し、宝石同士がぶつかり合いながら重力に従って落下するアニメーションを作成。その動きが次のカット(落下した宝石が紙に吸収されて紙が色づくカット)に自然につながる、連続した時間軸の演出を設計しました。


今回の映像は背景CGだけで構成されるわけではなく、2Dグラフィック素材も多用しています。そのため、背景CGが画面の中で「浮いて見えない」よう、全体に共通のテクスチャを適用し、フレームレートを細かく調整することで、素材間の統一感を担保しました。


実写撮影・背景CGとの合成
実写撮影が必要なカットについては、撮影前に背景CGシーンを先行制作し、マネキンを使って実際の被写体の配置を数値化しておきます。撮影時は背景CGシーンのカメラのミリ数・被写体までの距離・ライティングに合わせて撮影することで、後工程での合成を精度高く進められるよう準備を整えました。

▼撮影シーン

編集・コンポジット・納品
撮影素材と背景CG素材が揃ったら、編集・コンポジット作業に入ります。

今回は編集担当者がCGモデリングからアニメーション・編集まで一貫して担当。そのため、背景CGの制作段階から構成や演出意図を織り込んだ設計ができたことで、素材間の連携がよりスムーズになりました。
背景CGを活用した動画の完成
完成した動画がこちらです。
背景CG・実写・グラフィックを融合させ、「これぜーんぶ我々のフィールド」というメインコピーのもと、JPCの事業領域の広さと世界観を凝縮したブランディングムービーに仕上がりました。
自社の動画制作でありながら、営業・コピーライター・グラフィック・編集まで全員が集まってアイデアを出し合い、相談しながら進行できたのは、ワンストップサービスを核に多様な専門職が一つの会社に集まるCGMAKERS(JPC)ならではの制作進行です。
制作中はボツカットや差し戻しも発生しましたが、打ち合わせ→制作→共有の流れを社内で即座に回せるため、比較的スムーズに進行することができました。
代理店が介在する案件では差し戻しのたびに大きな工数がかかりますが、すべて社内で完結できることがCGMAKERS(JPC)の強みです。
背景CGを動画制作に取り入れるメリット
動画制作を検討する際、「実写で撮るか、CGを使うか」という選択に迷う担当者は少なくありません。背景CGは決して特殊な選択肢ではなく、目的や表現したい世界観によっては実写よりも適しているケースが多くあります。
ここでは、背景CGを取り入れることで得られる主なメリットを紹介します。
実写では再現できない空間・世界観を映像化できる
背景CGの最大の強みは、表現の自由度の高さです。実在しない架空の空間や、物理的に撮影が難しい環境はもちろん、企業のビジョンや価値観といった目に見えないコンセプトも、CGであれば自在に映像化できます。
「会社らしさ」や「ブランドの世界観」を視覚的に表現したい場面でとくに力を発揮するほか、テレビCMやYouTube広告など視聴者へのインパクトが求められる映像にも有効です。また、抽象的なオブジェクトやモーションを組み合わせることで、言葉だけでは伝わりにくいメッセージを直感的に届けることができます。
ロケ・セット費用を削減できるケースがある
遠方ロケや大規模なセット設営が不要になる場合、背景CGの活用がコスト面での有力な選択肢になります。CG制作自体にも費用はかかりますが、撮影が困難な特殊環境や非現実的な空間を表現したい場合は、実写ロケよりも効率的に制作を進められることがあります。
とくに、複数のシーンや場面設定が必要な映像では、ロケ回数を抑えながら多彩な表現を実現できるため、予算配分の最適化にもつながります。また、撮影前にCGシーンを先行制作しておくことで、当日の撮影計画を精緻に設計でき、不要な再撮影や手戻りを防ぐことも可能です。
素材の修正・再利用がしやすい
背景CGはデータとして管理できるため、色味やオブジェクトの変更、一部シーンの差し替えといった修正が後工程でも対応しやすいのが特徴です。
また、一度制作した素材を別の動画や媒体に転用できるため、採用動画・展示会用映像・Web掲載など複数のコンテンツ展開を想定している場合にも有効です。実写素材に比べて素材単体での活用の幅が広く、中長期的な映像資産として活用できる点も見逃せないメリットです。
映像全体のトーンを統一しやすい
背景CGで空間設計を行うと、映像全体のトーンやカラーリングをコントロールしやすくなります。
実写素材と組み合わせる場合も、CG側でライティングやテクスチャを調整することで、素材間のバラつきを抑え、まとまりのある映像に仕上げることができます。とくに「映像全体で世界観を統一したい」場合に、この特性は大きな強みになります。
背景CGを活用した動画制作まとめ
今回は、CGMAKERSを運営する株式会社ジェー・ピー・シーが自社の採用サイト向けに制作した、背景CGを活用したブランディングムービーの制作事例をご紹介しました。
企画・コンセプト設計からCG制作・撮影・編集までワンストップ対応しているCGMAKERS(JPC)だからこそ、工程をまたいだ細かな調整や判断をスピーディーに行いながら、クオリティの高い映像に仕上げることができました。
CGMAKERSでは、背景CGをはじめとするCG制作実績を多数持ち、目的や用途に合わせた最適なCG活用方法をご提案しています。「実写だけでは世界観を表現しきれない」「ブランディング映像に独自性を出したい」とお悩みの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。




