2026.07.24
製品CG画像制作事例|大型機械を実写級の質感でリアルに再現
今回は、チラシ用製品CG画像の制作事例をご紹介します。
カタログやチラシなどの販促物では、製品の魅力を的確に伝えるビジュアルが欠かせません。しかし、製品が未完成だったり、大型で撮影が難しかったりと、写真撮影だけでは対応しきれないケースもあります。こうした場面で活躍するのが、CGによる製品画像です。CGであれば、現物がなくてもデータからリアルなビジュアルを起こせるうえ、アングルや見せ方も自由に設計できます。
本記事では、CGで大型機械の製品画像を制作した事例をもとに、CGでリアルな質感や重量感を表現するための工夫や、CADデータの受領から納品までの制作の流れを詳しくご紹介します。CG制作の外注をご検討中の企業担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
目次
製品CG画像制作の概要
ご依頼主ー建設機械メーカー様ー
今回は、鉄筋切断機や鉄筋曲げ機といった鉄筋加工機を専門に手掛けるメーカー様よりご依頼いただきました。
鉄筋コンクリート造の建築・土木に欠かせない鉄筋の加工機械を、開発から製造・販売まで一貫して手掛けており、鉄筋の搬送システムや加工現場向けのITシステムなど、作業の効率化を支える製品も幅広く展開されています。
ご依頼内容ーチラシ用の製品CG画像制作ー
今回ご依頼いただいたのは、販促用チラシに使用する大型の鉄筋加工機(新製品)のCG画像制作です。工場での実機撮影が難しかったことから、CGで機器のビジュアルを制作することになりました。
制作したのは、機器全体を捉えたビジュアルと、ストッカの端部揃え装置やラックピニオン機構といった、製品のアピールポイントとなる部分を寄りで写したビジュアルです。
製品CG画像制作のポイントー実写と見分けがつかないリアルな質感表現ー
今回の制作でもっともこだわったのが、写真と見分けがつかないほどのリアルな質感です。
新製品の魅力を販促用チラシで伝えるうえでは、ビジュアルの説得力がそのまま製品の印象を左右します。実機撮影が難しい大型機械だからこそ、CGであっても本物の製品を撮影したように見えることを目指しました。
金属ならではの質感や重量感、指定されたカラーの再現など、細部まで作り込むことで、チラシに映える説得力のあるビジュアルに仕上げています。具体的な流れは、次章で詳しくご紹介します。
製品CG画像制作の流れ
ここからは、実際の制作工程を順にご紹介します。
CADデータの受領とアングルの確認
まずは先方から製品のCADデータをお預かりし、指示されたアングルをもとに確認用の画像を作成してお送りしました。
▼CADデータをもとに作成した、アングル確認用の画像


CADデータには外からは見えない内部の細かなパーツも多く含まれているため、不要な部分を削除してデータを軽量化し、以降の作業を効率化しています。
実物を参照した質感・マテリアルの設定
次に、実物の写真やカタログを確認しながら、各部に色や質感を設定していきます。今回はリアルな質感が求められたため、次のような工夫を重ねました。
- 物理ベースのレンダラーで質感再現:
光の反射や陰影を物理法則に基づいて精密に計算するレンダラー「V-Ray」を使用し、実物に近い質感・色味・陰影を再現しています。 - 角の処理による重量感の演出:
CGは角が鋭くなりがちで軽い印象になるため、角にわずかな丸みを与え、現実的な反射をつくって重量感を高めます。モデルの形状自体は変えず、レンダリング時にのみ角の反射を疑似的に丸める手法を使うことで、制作工数を抑えながら物体としての説得力を出しています。 - 金属特有の質感の作り込み:
金属にペンキを塗ったような粘りのある質感を出すため、反射や凹凸にわずかなノイズを加え、鈍い光沢を持たせました。のっぺりと見えがちな面も、こうした調整で見栄えよく整えています。
アングルに合わせたライティングと質感の最適化
CG画像は、アングルごとに最適な見せ方が異なります。今回は各アングルに合わせて光源の配置を変え、全体を見せるカットでは手前を明るく、奥を暗く整えるなど、光に強弱をつけて立体感を出しました。
全体を写す引きのカットでは角の反射を強めに、逆にズームで寄るカットでは反射が悪目立ちしてしまうため、マテリアルの反射の質感を調整するなど、カットごとに見え方を最適化しています。
あわせて、今回は先方から色味の指定があり、同じ色を設定しても光の環境によって見え方が変わってしまうため、ライティングや光沢を調整しながら、指定されたカラーに忠実に近づけていきました。

レンダリングと合成による仕上げ
設定が固まったら、光源を配置してレンダリング(3Dデータを画像として書き出す処理)を行います。書き出した画像は、3Dデジタル合成ソフト「Fusion Studio」でレタッチして仕上げ、先方に提出しました。
修正対応
提出後は、いただいた修正指示に沿って調整を進めます。マテリアルはプリセットや過去の類似案件のもの、新たに調整したものを使い分け、光源の位置や明るさといったライティングも細かく調整しました。
反射が強く悪目立ちしてしまう部分には、その箇所だけ光が反射しない設定を施すなどして見え方を整え、あわせて、後から不要とわかったモデルの一部を削除するといった対応も行いました。
製品CG画像の完成
完成したCG画像がこちらです。

デザイナーや営業担当との連携もあり、大型機械ならではの重量感を保ちながら、チラシで魅力が伝わる見栄えのよいビジュアルに仕上がりました。
製品CGの発注前に知っておきたい3つのこと
製品CGは、写真では難しい表現ができる便利な手法ですが、いざ発注するとなると「思っていたのと違った」というギャップも起こりがちです。ここでは、製品CGをはじめて依頼する前に知っておくと、制作会社とのやり取りがスムーズになる3つのポイントを紹介します。
費用と期間は「どこまで作り込むか」で変わる
製品CGは、一律で料金や納期が決まるものではありません。同じ製品でも、どこまでリアルに作り込むか、何アングル用意するか、カラーバリエーションを展開するかなどによって、必要な手間は大きく変わります。写真と見分けがつかないレベルのフォトリアルな仕上がりを求めるほど、質感やライティングの調整に時間がかかります。逆に、資料として形状が伝われば十分という用途なら、よりシンプルに仕上げることも可能です。
まずは「何に使うか」「どこまでの品質が必要か」を整理しておくと、見積もりや進行の見通しが立てやすくなります。
CGが向く製品と、そうでない製品がある
CGは万能ではなく、製品によって向き不向きがあります。たとえば、大型で撮影スタジオに入れにくい製品、まだ生産前で現物がない製品、内部構造や仕組みを見せたい製品などは、CGの強みが活きるケースです。一方で、複雑で繊細な質感が主役になるような製品では、写真のほうが適していることもあります。
「CGにすべきか、写真にすべきか」で迷ったら、その製品の何を伝えたいのかを軸に考えると判断しやすくなります。制作会社に相談すれば、用途に応じた最適な手法を提案してもらえます。
CADデータや資料が揃うほど、仕上がりは良くなる
CGの精度と制作のスムーズさは、提供いただく資料に大きく左右されます。設計に使ったCADデータがあれば、それをもとに正確な形状を再現でき、制作もスピーディに進みます。あわせて、実物の写真や既存のカタログ、指定したい色味の見本などがあると、質感や色をより忠実に仕上げられます。逆に資料が少ないと、形状の確認や質感のすり合わせに時間がかかり、イメージとのズレも生まれやすくなります。
手元にある資料は、発注時にできるだけ共有しておくのがおすすめです。
製品CG画像制作まとめ
今回は、実機撮影が難しい大型機械を、CGでリアルに表現した製品画像制作の事例をご紹介しました。CGを活用すれば、現物がなくても、また撮影が難しい製品でも、質感や重量感まで作り込んだ魅力的なビジュアルを制作できます。
CG MAKERSのCG画像制作サービスでは、製品のCG画像・3Dグラフィック制作をはじめ、3DCG動画やCG映像、3Dモデリングまで、CG制作をワンストップで対応しています。カタログやチラシ、Webサイトなど、用途に合わせた最適なビジュアルづくりをサポートします。
製品のビジュアル制作でお困りの際は、ぜひCG MAKERSのCG制作サービスへお気軽にご相談ください。




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