2026.10.22
BtoB企業における3DCG活用法|メリット・用途・事例を紹介
BtoB商材は専門性が高く、製品の内部構造や技術的な優位性を言葉や写真だけで伝えるのは簡単ではありません。こうした情報をリアルに、そして分かりやすく表現できる手段のひとつが3DCGです。
本記事では、BtoB企業が3DCGを活用するメリットや主な用途を、CG制作会社の視点から解説します。BtoB企業での事例も紹介しますので、自社製品やサービスの訴求に3DCGの導入を検討しているBtoB企業の担当者は、参考にしてみてください。
BtoB企業が3DCGを活用するメリット
BtoBの購買では複数の関係者が関わり、検討期間も長くなりがちです。専門的な製品の価値をいかに正確かつ分かりやすく伝えるかが成果を大きく左右する要素になります。
3DCGには、こうしたBtoB特有の課題に応える以下のような強みがあります。
- 複雑な技術・仕組みを直感的に伝えられる
- 試作段階や開発中の製品でもビジュアル化できる
- 作成した3DCGデータを多用途に展開できる
- 実写では難しい演出やデザインで差別化できる
それぞれ詳しく見ていきます。
複雑な技術・仕組みを直感的に伝えられる
3DCGを使えば、製品の内部構造や動作原理など、外から見えない情報を可視化できます。とくに精密機器や産業用機械は、外観の写真だけでは内部の動きが伝わりません。断面や透過、動きの表現を通じて仕組みを立体的に示せる点が、3DCGの強みです。
BtoBで製品やサービスを選ぶ際は、担当者個人の判断で完結するBtoCと違い、現場・技術部門・決裁者など複数の立場の人が検討に関わるため、意思決定も複雑になりやすくなります。だからこそ、技術に明るくない決裁者や他部門の担当者にも直感的に伝わる3DCGが、関係者全体の理解と合意を後押しします。
試作段階や開発中の製品でもビジュアル化できる
3DCGは設計データやイメージをもとに制作するため、実物がまだ存在しない試作・開発段階でも、製品をリアルに表現できます。
発売前のプロモーションや展示会、量産前の受注活動を前倒しで進められるほか、設計変更が生じてもデータ上で修正すれば、開発と並行して販促物の準備が進みます。
作成した3DCGデータを多用途に展開できる
3DCGの大きな利点は、一度モデルを制作すれば、そのデータをさまざまな媒体に展開できることです。動画にもカタログにもWebにも同じモデルを使えるうえ、アングルや背景、色違いのバリエーションも、撮影し直すことなくデータ上で作り分けられます。
また、同じ3DCGのデータを使用すれば、どの媒体でも製品の形状や質感、色味にばらつきが出ません。展示会・商談・カタログ・Webと製品を見せる場面が多いBtoBでは、どの媒体でも統一感のある見せ方ができ、製品やブランドの印象づけにつながります。
実写では難しい演出やデザインで差別化できる
3DCGなら、実写では撮影できない演出も自由に表現できます。製品を分解して内部を見せたり、パーツを発光させたり、現実にはあり得ないアングルから捉えたりと、実物の撮影では不可能な表現が可能です。
さらに、製品そのものの見せ方だけでなく、現実には存在しない空間や世界観をビジュアルとして一から作り込める点も3DCGならではです。近未来的な空間に製品を配置する、ブランドの世界観を反映した背景を構築するなど、映像や画像の世界観ごとデザインできます。機能や仕様が競合と似通った製品でも、見せ方と世界観の作り込みによって独自性を打ち出せます。
BtoB企業における3DCGの主な活用用途

3DCGは、BtoB企業のさまざまな制作物に活用されています。
主な用途は次の4つです。
- 製品紹介・プロモーション動画
- 展示会・セミナーで上映する映像
- カタログ・Webサイト・パッケージ用のビジュアル
- 解説・研修・マニュアル用の映像
以下で解説します。
製品紹介・プロモーション動画
製品紹介・プロモーション動画は、展示会やWebサイト、営業の現場など、幅広い場面で使われる用途です。新製品の発表に合わせて公開したり、営業担当者が商談でタブレットを使って見せたりと、1本の動画を複数の場面で活用できます。
尺や構成を変えれば、数十秒の広告用から、機能をじっくり伝える数分の詳細版まで展開が可能です。一度制作した動画素材は、YouTube広告やSNSなど配信先ごとに編集して展開できるため、認知拡大から受注前の後押しまで幅広く役立ちます。
3DCG動画の基礎やメリットを詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
関連記事:3DCG動画とは?制作のメリットや活用例を詳しく解説!
展示会・セミナーで上映する映像
展示会やセミナーの会場で上映する映像も、3DCGがよく使われる用途です。大型の設備や製造ラインなど、会場に実物を持ち込めない製品でも、映像なら目の前で動かして見せられます。
展示会では来場者の足を止めるアイキャッチとして流したり、商談スペースでの説明に使ったりと、集客から商談までを後押しします。セミナーや製品発表会では、登壇者のプレゼンに合わせて仕組みや特長を映像で補足することで、聞き手の理解を助けられます。上映後は自社サイトや営業資料へ転用することも多く、イベント限りで終わらせない使い方が可能です。
カタログ・Webサイト・パッケージ用のビジュアル
カタログやWebサイト、パッケージに載せる製品ビジュアルは、購入を検討する顧客が見る重要な材料です。3DCGなら、撮影では難しいアングルやライティング、質感の調整を自在に行えるため、製品がもっとも魅力的に見える形で仕上げられます。写真では反射や影が邪魔になりがちな金属やガラスの製品も、狙いどおりに表現可能です。
さらに、色違いや形状違いのバリエーションも、同じモデルから書き出せます。撮影し直すことなく掲載用のビジュアルをそろえられる点も、製品の種類やバリエーションが多い企業にとって大きな利点です。
関連記事:プロダクトCG(製品CG)の制作事例と失敗しない外注先の選び方
解説・研修・マニュアル用の映像
製品の操作手順や技術的な仕組みを説明する映像にも、3DCGが使われます。販促とは違い、社内の技術研修や、代理店・顧客への操作説明、納品後のサポートなど、相手に正確に理解・習得してもらう場面で活用される用途です。
手順を順を追って示したり、分解や断面で構造を見せたりと、実機やマニュアルの文章だけでは教えにくい内容を補う教材として役立ちます。一度制作すれば繰り返し使えるため、担当者が都度説明する負担を減らせる点も利点です。
BtoB企業における3DCGの活用事例
ここでは、CG MAKERSが手がけたBtoB企業の3DCG活用事例を紹介します。
- 製品の魅力を訴求した事例
- 技術・仕組みを可視化した事例
- 企業・製品の世界観を演出した事例
実際の制作物を通じて、どのような課題を3DCGで解決できるのかを確認してみてください。
製品の魅力を訴求した事例
【製品の質感をリアルに再現したOA機器のCG動画】
こちらは、デジタル機器メーカーのOA機器のプロモーション動画を制作した事例です。実物に近づけるため質感表現にこだわり、細部まで丁寧に再現。そのうえでCGならではの動きや視点を活かし、製品の特長を直感的に伝える映像に仕上げています。
【素材の魅力を伝えた繊維商社の展示会映像】
こちらは、繊維・化学品の専門商社の展示会用映像を制作した事例です。繊維が交差するシーンやズームシーンにCGを用い、細部の表現を追求。素材の質感や動きを映像で見せることで、製品の魅力を印象づけています。
技術・仕組みを可視化した事例
【内部構造を可視化したプラント設備のCG動画】
こちらは、プラント処理設備の働きを3DCGで可視化した事例です。プラント内部は実写撮影では見せにくいため、複雑な構造や内部の動きを立体的に表現しました。約7分の映像で、設備の仕組みと強みを分かりやすく伝えています。完成した映像は、展示会や営業活動の場でも使われています。
【仕組みを分かりやすく見せた選別機のCG映像】
こちらは、選別機の仕組みをCGとグラフィックで表現した事例です。外から見えない選別の動きを、あらゆるアングルから示しました。部品の機能を一つひとつ説明することで、従来機からの改良点が伝わる映像になっています。
企業・製品の世界観を演出した事例
【非現実の世界観を描いた会社紹介動画】
こちらは、会社紹介動画に背景CGやクロマキー合成を活用した事例です。宇宙や都市を1つの画面に融合させるなど、現実にはありえない世界観はCGだからこそ表現できます。見る人をわくわくさせる、印象に残る映像に仕上げました。
【先進性を演出した電機メーカーの会社紹介動画】
こちらは、電機メーカーの展示会用会社紹介動画を制作した事例です。VFXの技術を用い、仮想空間上にいる人と未来の世界を表現することで、企業の先進性を印象づけています。あわせて、車両を透過させて内部の構造を見せるなど、製品の仕組みを可視化するシーンも盛り込み、世界観の演出と技術紹介を1本の映像に両立させています。
BtoB企業が3DCG制作を依頼する前に押さえるべきポイント
3DCG制作を外注する際は、依頼前の準備によって仕上がりや進行のスムーズさが変わります。発注前に整理しておきたいポイントを3つ紹介します。
- 制作の目的とターゲットを明確にしておく
- 使用する媒体・用途を洗い出しておく
- CADデータや製品情報がわかる資料を用意しておく
それぞれ解説します。
制作の目的とターゲットを明確にしておく
3DCGは表現の自由度が高く、同じ製品でもさまざまな見せ方ができます。製品全体の魅力を伝える、内部構造を断面で見せる、動きで仕組みを説明するなど、効果的な見せ方は、何のために・誰に向けて作るのかによって変わります。
たとえば新規顧客へ製品の魅力を印象づけたいなら、質感や動きを強調した映像、技術者へ仕組みを伝えたいなら、内部構造を可視化した映像が向いています。目的と見せたい相手を先に整理しておくことが、狙いに沿った映像づくりの第一歩になります。
使用する媒体・用途を洗い出しておく
完成した3DCGをどこで使うのかは、制作前にできるだけ洗い出しておきましょう。展示会で上映する映像、商談で見せる動画、カタログやWebに載せる画像では、適した尺や解像度、見せ方がそれぞれ異なります。
3DCGは一度モデルを制作すれば複数の媒体に展開できますが、それも使い道を事前に把握していてこそです。後から別の媒体でも使うことになると、その媒体に合わせて作り足しや調整が必要になります。想定している用途をはじめにまとめて伝えておけば、必要な分をムダなく、一度の制作で押さえられます。
CADデータや製品情報がわかる資料を用意しておく
3DCG制作では、CADデータや図面、製品写真といった資料がそろっているほど、仕上がりの精度を高められます。とくに精密機器や産業用機械は構造や仕様の正確さが求められるため、CADデータや図面があれば、それをもとに実物に忠実なモデルを制作できます。
こうしたデータがない場合も、製品写真や仕様書、パンフレット、現物のサンプルがあれば、制作会社が形状や質感を把握でき、イメージのずれを防げます。手元にある資料を共有しておくことが、精度の高い制作につながります。
ここまで紹介した準備のほか、外注先の選び方や依頼から納品までの流れを知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
関連記事:CG制作の外注方法|費用相場・依頼の流れ・選び方を解説
BtoB企業の3DCG制作でよくある質問
最後に、BtoB企業が3DCG制作を検討する際に寄せられることの多い質問をまとめました。依頼前の疑問解消に役立ててください。
3DCG制作の費用はどれくらいかかりますか?
目安としては、静止画のプロダクトCGで1製品・1アングルあたり7万〜15万円程度、動画の場合は1分あたり60万〜120万円程度です。
動画はカット数や尺、表現の精度、モデルの複雑さによって費用が変わります。より詳しい相場や料金の内訳は、以下の記事で解説しています。
関連記事:CG制作の費用相場|料金を左右するポイントと内訳を徹底解説
3DCGの制作期間はどれくらい必要ですか?
制作物の種類や内容によって異なります。目安としては、静止画のプロダクトCGで2週間〜1か月程度、動画では2〜3か月程度が一般的です。
動画は企画・モデリング・アニメーション・編集といった工程が多いぶん、静止画より期間を要します。修正回数や素材の有無によっても前後するため、展示会や新製品発表など締め切りがある場合は、余裕を持って相談しておくと安心です。
3DCGの制作はCADデータや図面がなくても依頼できますか?
依頼できます。CADデータや図面があれば精度の高いモデルを効率的に制作できますが、ない場合でも製品写真や仕様書、現物のサンプルなどをもとに制作が可能です。用意できる資料を事前に共有しておくと、進行がスムーズになります。
実写映像と3DCG、どちらを選ぶべきですか?
伝えたい内容によって使い分けるのが適切です。内部構造や動作原理を見せたい、実物がまだ存在しない、現実では難しい演出を加えたいといった場合は、3DCGが向いています。一方、実際の使用シーンや現場の様子、人物を自然に見せたい場合は、実写が適しています。両者を組み合わせれば、それぞれの長所を活かした表現も可能です。
まとめ
BtoBでは、専門性の高い製品やサービスを、商談・展示会・カタログ・Webといったさまざまな場面で伝える必要があります。しかし、その価値や仕組み、企業の世界観までを、言葉や写真だけで伝えきるのは簡単ではありません。3DCGは、実物がなくてもビジュアル化でき、見せにくい情報も立体的に表現できるため、こうしたBtoBの幅広い場面で有効な手段になります。
CG制作・3DCG動画制作会社のCG MAKERSは、製品紹介動画やカタログ用のプロダクトCG、展示会映像など、BtoBのさまざまな用途にワンストップで対応しています。CG映像から静止画、アニメーションまで、自社専属のCGクリエイターチームと最新鋭の設備で制作し、東京・京都のグリーンバック完備スタジオでは撮影から合成まで一貫して行えます。3DCG活用をご検討の際は、お気軽にお問い合わせください。




